ブランデンブルク州、旧東ドイツ、ベルリンを楽しもう
by KIKI-Brandenburg
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   ★KIKIの自己紹介★
岐阜県生まれ、岐阜県育ち。
立教大学文学部ドイツ文学科卒業。同大学在籍中、交換留学生としてベルリン・フンボルト大学へ留学。
立教大学卒業後、フンボルト大学に正規学生として入学し、ヨーロッパ民俗学とジェンダー学を専攻。
2007年9月下旬に著書「がんばれ、ブランデンブルク州!」を出版。アマゾンなどネットの本屋さんでも買えます。「がんばれ、ブランデンブルク州!」で検索してください。ベルリンではDDR博物館でも売っています。興味のある方は私に直接問い合わせてくださっても結構です。

2008年8月の終わりに娘が産まれました!育児ネタもちょくちょくあります。

ドイツ語のプライベートレッスンをしています。興味のある人はここか、直接こっち(別ブログ)に飛んでください。

      ★お願い★
このブログ内の文章や写真に興味を持って引用/転載してくださる場合は、出典として明記してください。ネットの場合はリンクを張ったりトラックバック機能を使ってください。そして、そんな名誉なことがあれば、KIKIはぜひ知りたいので、ご連絡ください。

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大学はどう変わったか、変わるか

現在、ドイツの大学のいくつかはストをやっています。
そんなに過激ではないんですが、学生運動のような雰囲気があって、私の通っているフンボルト大学でも、数日前から大学の一部が占拠されています。
今日は大規模なデモが行われ、さっき聞いたラジオによると、6000人が参加したそうです。私も行こうと思っていたんですが、娘が週末から派手な風邪を引き、今日もまだ元気とはいえない状況なので断念しました。

私はもう単位を取るために授業に出る必要はないので、大学に行く機会も少ないのですが、普通に大学に通っている人達はかなりの影響を受けていると思います。

今回のスト等に関しては、友達の「こーどー」が彼のブログ「Lügenlernen」で詳細にレポートしてくれているので、興味のある人は覗いてみてください。

ストの理由はいろいろあるんですが、メインは、ここ数年で行われたドイツの大学改革に対する批判です。
ドイツの大学というのは、ほとんどが公立で、学費も無いに等しくて、のんびりと、でもマジメに勉強できる環境がありました。ありました、と過去形なのは、それがこの数年で変わったからです。

かつて、ドイツの大学では、卒業するとマギスターかディプロムという称号が得られました。この2つは日本の修士(マスター)に相当する称号で、卒業までに5年くらいかかります。専攻がいくつかある文系の学科ではマギスターが多くて、理系だと普通はディプロムです。
でも、国際的にみると、このマギスター/ディプロムのシステムというのは特殊なわけで、それをもっと一般的な、学士と修士にしよう、ということになったんですね。

それはそれで、私はいいと思うんです。
というのも、マギスター/ディプロムというのは、普通にやっても5年くらいかかって、途中で留学したり、休学したり、サボったり(笑)していると、卒業までに10年近くかかることも稀ではないんです。長すぎ。
それに、内容も本格的なので、卒業するとしたら、学者になるくらいの気合で勉強しなくてはいけない。そうすると、卒業後学問の世界に留まるつもりがない人は、必死こいて勉強して、それから、全く異質な社会人の世界に放り出されて困るわけです。勉強に没頭したい人にとってはいいんだけれど、そうじゃない人にとっては重過ぎる。

実際には卒業後普通に就職する人のほうが圧倒的に多いわけだけれど、みんな5年も10年も勉強しているものだから、ドイツの「新卒」(←なんて概念はないですけど)は他の国のと比べてはるかに年を食っているわけですね。そもそも、ドイツでは、学校を卒業してすぐに大学に入るというのが日本のようにスタンダードなわけではないので、海外に出たり、仕事をしたり、ボランティアをしたりして、それから大学に入って・・・なんてやっていると、30歳で新卒とかいうことも稀ではありません。

それで、そんなんじゃ国際的にヤバイし、経済的にもよろしくないのではないか、ということで、その長くて重いカリキュラムを取っ払って、学士&修士のシステムを採用したわけです。

ちなみに私は、システムが変わるギリギリの時に入学した、最後のマギスター学生です。
日本で学士を取っているので、本当は修士をやりたかったんですけれど、ドイツじゃまだ修士のシステムができていなかったので、マギスターを最初からやらざるを得ませんでした。正直言って、すごい時間と労力のロスです。外国人学生にとっては、学士・修士のシステムはありがたい。

ところが、ドイツというのは、どうしてか、何事もやりすぎる傾向があるんですよね(^^;)
新しく採用された学士・修士のシステムは、マギスター/ディプロムを単純に途中で割るような生半可なものではなかったんです。

ものすごいハードスケジュール。とくに学士は悲惨な状況です。
というのも、学問の質は落とさないけど、卒業後すぐに就職できる準備もしなきゃいけなくて、3年で終わり。ゼミにいくつも出て、しょっちゅうテストがあって、途中でインターンもしなきゃいけない。バイトなんかしてる暇はありません。ましてや、他の科の授業を受けてみたり、自分探しをしたり、子供を産んだり、なんてことをしている余裕ゼロ。
当然、退学者続出。
学生だけでなく、教授達もこのテンポについていけません。先生達は、いままでやっていなかったテストや、課題の添削や、事務にふりまわされることになりました。
めでたく学士の称号をとっても、マギスターやディプロムと比べれば「ちゃっちい」わけで、企業が優遇してくれるわけでもなく、ハクをつけるためにはマスターに進まざるを得ない。そしたらマスターはマスターでまたシビア。

だったら、以前のようにマギスターとディプロムでいいじゃないか、という話です。ゆっくり時間を取って、自主的に勉強して、人生経験を積めたかつてのシステムの方がマシだったんじゃないか、と。

私のように、古いシステムでやっている学生にとっては、途中からシステムが変わったばっかりに、このゴタゴタに巻き込まれることになりました。

現実的に考えて、すでに導入された学士・修士のシステムを無くすというのは無理だと思うんですけれど、大学のシステム1つをとっても、国際基準という名の下に、ドイツのオリジナリティーがどんどんなくなっているような気がします。他の国がやっていることが必ずしも良いとは限らないのにね。「うるさい、ウチラにはウチラのやり方があるんじゃ!」って突っぱねりゃいいものを。それが嫌な人はドイツを出ればいいんですよ、この国際化のご時世、EUもあるんだし・・・って、言い過ぎですか、私?(笑)

長くなったのでこの辺でおわり。

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by KIKI-Brandenburg | 2009-11-18 08:24 | 学生生活
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